2008-11-21 Fri
11月20日(木) 晴 開演PM5:30〜終演8:20「梅若研能会」11月公演を観に、観世能楽堂へ行く。
能2番・狂言1番の他 仕舞3番の上演で、初観賞の 伊藤嘉章(42才)と若手の 古室知也
(36才)の舞台に期待。見所は、4〜5分の入りで淋しい。
「吉野天人」
シテ 前 里の女・後 天人 古室知也
ワキ 都人 村瀬 慧、ワキツレ 村瀬 提、アイ 里の人 善竹富太郎
囃子方 笛 成田寛人・小鼓 古賀裕己・大鼓 内田輝幸・太鼓 桜井 均
地頭 梅若紀長・副 中村 裕、主後見 梅若万佐晴
能柄は 三番目物、所は 大和・吉野、季節は 春(三月)、作者は 観世小次郎信光である。
主人公は、里の女 実は天人で、五節の舞「中之舞」を舞うと、花の雲に乗って消える。
天女の優雅な舞が見どころの小品。正先に、満開の桜の立木の作り物を置く。
シテ 古室は、やや特徴のある声質の謡である。舞もまずまずであるが、さらに修錬を
積み 優美さを出したい。
(50分) 200/1011
「善知鳥」
シテ 前 尉・後 猟師の亡霊 伊藤嘉章、シテツレ 猟師の妻 青木健一、
子方 千代童 伊藤嘉寿
ワキ 旅僧 梅村昌功、アイ 所の者 善竹大二郎
囃子方 笛 一噌庸二・小鼓 森澤勇司・大鼓 亀井 実
地頭 梅若万三郎・副 青木一郎、主後見 中村 裕
典拠は「今昔物語」「新撰歌枕名寄」など、能柄は 四番目物で、所は 越中・立山の
麓から 陸奥・外の浜、季節は 夏(四月)、作者は一説には 世阿弥と云われる。
主人公は、猟を生業とした猟師の亡霊で、生前に善知鳥を殺生した報いから、地獄
に落ちても化鳥に責められ苦しめられている。
研能会の地頭などでよく見かける、伊藤の シテ舞台を初めて観賞する。
謡は、声量豊富で張りもあり、ハコビや所作もしっかりしている。
しかし、朗々とした声質は、「善知鳥」の陰惨極まりない曲趣には 些か合わない。
加齢により、渋みが出てくれば面白いが。
今月14日に観た、浅見真州(銕仙会・67才)の同曲の舞台と比べると、受ける印象
や雰囲気がまるで違う。
シテの年令や技量の差もあろうが、ツレやワキ役者の配役も大きい。ツレの 青木、
ワキの 梅村とも、朗々と声を張り上げる謡・語りである。
加えて、囃子方の 大鼓の強い打音が騒がしかった。地謡陣は、迫力満点でなかなか
良かった。
(70分) 201/1012

