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 今年の能楽鑑賞

 私の28年能楽鑑賞は、10公演で能16番・狂言7番であった。体調面も然ることながら、
 他の諸事情もこれあり、誠に不本意な1年であった。
 能16番の中では、香川靖嗣 (喜多流) の「野宮」「遊行柳」、観世清和・関根祥丸 (観世
 流) の「松風」、味方 玄 (観世流) の「山姥」、宮内美樹 (観世流:女流) の「盛久」、
 山井綱雄・櫻間金記 (金春流) の「一角仙人」、中村昌弘 (金春流) の「船弁慶」が印象
 に残る。
 来年の観能も、あまり番数は叶わないが、せいぜい能楽堂に足を運ぶ努力をしたい。
 取り敢えず、1月8日 香川靖嗣「雲林院」、29日 関根祥丸「船弁慶」の舞台に注目し、
 期待したい。




雑亊記 | 07:30:04
 金春流: 山井綱雄と 中村昌弘の舞台

   山井綱雄師 シテ方金春流 昭和48年5月25日生れ 43才
   中村昌弘師   〃    昭和53年7月13日生れ 38才

 この金春流若手の二人は、私好みの能楽師である。今迄に、山井のシテ舞台は32回、
 中村のシテ舞台は12回観てきた。両者とも、それぞれ強固な後援会を持っており、
 資質や力量も高い。私の観能は体調問題もあり、ここ2〜3年は激減しているが、先月
 両者の舞台を拝見した。


  11月13日 (日) 「金春会定期能」 国立能楽堂
 「一角仙人」
   シテ/一角仙人 山井綱雄  ツレ/旋陀夫人 櫻間金記
    ツレ/竜神 山井綱大・山井恵登  ワキ/朝臣 福王和幸
    囃子方:笛 松田弘之・小鼓 住駒充彦・大鼓 亀井広忠・太鼓 梶谷秀樹
    主後見 本田光洋 地頭 金春安明

   酒色に酔いしれた仙人と、美女の舞〈楽〉が面白い。綱雄も上手かったが、名手
   金記の色香が舞台を包み、両者の相舞はなかなか味わいがあった。
   竜神役は、綱雄の子息 (綱大中1・恵登小3) で、元気よく勤めた。
   綱雄・金記・和幸と巧者が揃い、囃子が締まり地謡もまずまずで、小品乍ら大い
   に楽しめた舞台であった。(上演時間:50分)


  11月26日 (土) 「第二回 中村昌弘の会」 喜多能楽堂
 「船弁慶」小書:遊女ノ舞・替ノ出
   シテ/前 静御前・後 平知盛の怨霊 中村昌弘  子方/源義経 中村千紘
    ワキ/弁慶 福王和幸  アイ/船頭 野村太一郎
    囃子方/笛 栗林祐輔・小鼓 鳥山直也・大鼓 亀井忠雄・太鼓 桜井 均
    主後見 金春安明 地頭 高橋 忍

   静の優美な舞と、怨霊の激しい働きとの演じ分けが楽しめる舞台。また、弁慶の
   威厳と、船頭のリアルな動きも見どころとなる。
   昌弘の、前・後シテの演じ分けがよく出来ていた。が、欲を言えば、静の舞や所
   作に更なる情緒感を、怨霊知盛の薙刀使いにはもっと強い力感が欲しかった。
   子方の子息 (千紘小1) が、難しい役を懸命に勤めた。刀の鞘おさめは、ご愛敬。
   和幸、太一郎の熱気ある力演、囃子方は大御所 忠雄が引き締め、地謡陣もまず
   まずで、面白い劇能の舞台であった。(上演時間:80分)
             (蛇足乍ら、観客のマナーについては一考を要する)
    

   


観能記 | 09:00:00

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